「国際水映画祭」に行ってきました !
12月3日(土)、4(日)、東京渋谷区にある国連大学で、「国際水映画祭」が開催されました。
3つの会場に別れ、同時間に映画やセミナー、ワークショップなどが行われました。
上映映画は、なんと21本。
① アジアの開発と人びとの暮らし 「水になった村」ほか
② わかちあう海の恵み 「祝の島」「RedGold」ほか
③ グローバル化と水の民営化・商品化 「ブルー・ゴールド」ほか
④ 紛争・占領地における水といのち 「アフガンに命の水を」ほか
⑤ 海・川・守と暮らしのつながり 「石おじさんの蓮池」ほか
⑥ 【特別企画】 原子力と放射能汚染 「世界は恐怖する-死の灰の正体」ほか
私が観た映画は、①「食卓と海━水産資源を活かし、守る」、①「海盗り━下北半島・浜関根━」、③「水なき世界」(日本初公開)、③「あやしい水━ペットボトルの謎」(日本初公開)、⑤「海と森と里と━つながりの中に生きる」、⑤「恵みの雨」、⑥「世界は恐怖する━死の灰の正体」 。セミナーとワークショップにも参加し、対談もお聞きしました。
●日本の紙需要がブラジルの水場を枯渇させている
日本で消費する紙の原料の「ユーカリ」の多くは、ブラジルで育てられているとのこと。「ユーカリ」は、コアラの大好物として有名ですが、ほとんどの動物にとっては有害な成分が含まれているそうです。おまけに、土の水分を多く吸い上げるため、その地域の水場が枯れてしまうという事態を招き、農作物の不出来、川の水位の低下などで、ブラジルに住む人々を悩ませているという実態を知りました。これには、かなり驚きました。意外と知られていない事実だそうです。
かたや、日本の折り紙文化を日系ブラジル人が現地の人々に教えるという風景も映像に映し出されました。紙を丁寧に扱い、生活の中で楽しむ伝統文化と、「紙」を消費する現代の日本の相反する風潮が他の国に、こんな影響を及ぼしているなんてショッキングです。
●ペットボトルの製造・廃棄
ペットボトルを製造する工場から有害物質を含む煙が出ており、近隣の人々の肺や心臓に障害が出ているという海外の映像が映し出されたのですが、これまたショッキングでした。鼻から管を通してでないと呼吸できない人々もいて・・・。
また、使用済のペットボトルも全てがリサイクルされないで、海に投棄されることもあり、それが海水の中で破片となれば、魚たちを傷つける。
この循環は断ち切らなければなりませんね。
●ペットボトル水の販売・消費
一企業が、土地の水を私有化して汲み上げボトリングして販売するのは、いかがなものでしょうか?
投資家の対象は、石油から水に移行しているのが実態です。環境破壊しない程度にとどめていただきたいものです。
映画「あやしい水━ペットボトルの謎」では、水道水より安全でおいしいと思っているペットボトル水は、実は水質検査の報告義務がないまま米国で流通されており、一部のものは、飲むに値しない水質だったと報じています。
私たちの周りにはペットボトルの飲み物が溢れかえっています。利用は必要最低限にしたいものです。
●日本の水道管事情
日本は、諸外国に比べれば安心して水道水が飲める国ではありますが、2010年、日本における水道管破裂事故は、1200件報告されているとのこと。
ということは、破裂しなくても、その寸前の老休化している水道管もたくさんあると想定できるのではないでしょうか。
いくら浄水場で不純物を取り去っても、いくら塩素を投入しても、老朽化した水道管を通ってくる水をそのまま使用することは??? と益々感じてしまいました。
だからと言って、ペットボトル水を購入するには抵抗があります。
やはり、水道水をより安全に飲むために、水道管を通りきったあとに浄水して飲むことをお勧めします。
蛇口直結型の浄活水器「ワンウォーターECO」とシャワー「ウォターセラピィー」
●日本の漁師たち
ハタハタが採れなくなった秋田の漁師の人たちが、自分たちで採取量を制限するようになったという映画もありました。
自然の営みを大切にしている人々がいることを知り、安堵しました。自然と共生していかなければ !
今回の映画祭に行き、「水」という題材が、いろんな角度からとらえられて多くの映画が出来上がっているのには、大変驚きました。 水資源は、個人のものでも一企業のものでもなく、人類すべての共有資源であるべきです。
大切に使いたいものです。
投稿者:高井貴容 更新日:2011年12月6日