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映画「天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”」



 

 

 










映画「天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”」を観て来ました。
9時20分スタート。早いですねえ~。



 

 

 

 




辰巳芳子さんのことは、お料理の本をたくさん出されているということくらいしか知らず、私が持っている本はたった2冊。
1冊は文字で埋め尽くされた単行本『みその本 みその料理』
1冊は、特集のムック本。
‘料理本はカラーがいい!’と思いつつ、文字だけにその思いをつづったものも、趣があるものです。

さて、映画には様々な場面が映し出されました。
お料理教室、梅仕事、辰巳芳子さんのスープを採用した医療現場、家族・婚約者への思いを語る辰巳芳子さん、生産者、大豆運動を小学校に広める運動、元ハンセン病・宮崎さんとの出会い、美術家栗田氏の「土」の芸術に触れて・・・等。

お料理の講習をされているときに、こんな質問をされていました。
・     おにぎりの梅はなぜ真ん中に入れるんでしょう?  不思議だと思いません?
・     レンコンを炒めるとなぜ鍋にくっつくんでしょう?
答えは、映画をご覧ください。
理屈を教えられているではなく、素材にしっかり向き合う大切さを教えられているのです。

‘出征間近の婚約者に、婚約破棄の話をしにお父様が出向いた時、その人が涙を見せた’という話を聞いて、辰巳さんは‘死が近づいているかもしれないと思っている人を私は悲しませてはいけない’と思い結婚を決意されたそうです。(そして3週間の結婚生活、ご主人戦死という結末に。)
なんて深い慈悲でしょう。こういう方が心をこめて食材にむかって作られるから、極上のお料理になるんでしょうね。

辰巳芳子さんはお母様より多くのお料理を学んだ方です。
金婚式を迎えられたご両親のその後━お父様は病で寝込みお二人で8年間介護をされ、そのときに季節ごとの様々なスープを作られたそうです。1杯のお茶を注ぐときも丁寧に・・・。

医療現場で、患者さんと直面する医師や看護師、介護の方々が辰巳さんの思想に触れ、スープに出会い、実際患者さんに提供する場面も映し出されました。心のこもったスープ、そういう物がいかに患者さんのカラダや心に潤いをもたらすものなのか改めて考えさせられました。
また、辰巳さんが医療現場で働く人々に対し、「私は皆さんのようなお仕事は毎日はとてもできません。毎日何年も取り組めるのは、みなさんお一人おひとりに与えられた天性のようなものでしょう。頑張ってください。」と声を掛けられていたその謙虚な姿勢にも感動しました。

私が印象的だったのは「料理とコトバはいっしょ!」という言葉。
さらりと語られて、たいして解説もありませんでした。一瞬「???」となった私は、映画が終わってからどういうことなのか考えてみました。
‘料理とコトバは、相手に対して自分を表現するもの。人と繋がることができるもの。愛・癒しを与える物ができるもの。そのどちらも丁寧に。’そういうことをおっしゃりたかったのではと思っています。
料理家であり、随筆家である辰巳芳子さんの生き方がうかがえるようです。

映画を観ながら、自分の生活といろんなことがリンクされました。

●   すり鉢で丁寧にごまをすっている場面が出てきました。以前、出張料理の仕事をしている先生が、「最近の家庭には、すり鉢がなくて驚いた。」と言われたのを思い出しました。私なんて持ってはいるものの、ほとんど使っていなくて・・・。たまには、使ってみようかと思いました。

●   世界の「土」を集めている美術家の栗田さんが登場されました。
私は幼い頃「たけのこ採り」に出かけ、具合が悪くなって土にカラダをベタッとくっつけて寝たことがあります。両親も驚いたようでした。幼心に、この土が私の体を治してくれると感じたからなのですが・・・。今はコンクリートに囲まれた生活をしていますが、引っ越すときは必ず公園の近くを選んでいます。
土は実に様々なものを産み育ててくれます。改めて世界中の土に感謝したい気持ちになりました。

● 辰巳芳子さんのご両親が金婚式を挙げられた話が出てきましたが、実は私の両親もつい1ヶ月ほど前、金婚式でした。
父は大きな手術をも受けたことがあり、好きなものは食べられるものの床にいることが多い毎日。母はいつも家事でていっぱい。母も足腰が弱っているし、体調の悪いときがあるのですが、父親の食べる物どころか、洋服まで作っています。丁寧にやりすぎるんでしょうね。
「少しくらい手を抜いたほうがいいよ。」と言っても、いつも何やら時間のかかるものを作っています。「手をかけたら、手をかけただけの物ができる。」と言っています。昔の女性って偉いですね。でも、無理しないでほしいな。
私はたまに実家に戻ったときに料理を作るのですが、悲しいかな、父は母の料理ばかりを好んで食べています。長年連れ添っただけのことはありますね。

●   10日ほど前、「胃ろう(※)の祖母が、最近腸の具合が悪くなり、メルソ246を飲ませたいのですが・・・」というお電話を受けました。メルソ246は、少し酸味があるのでどうかなと思い、「味はおわかりになりますか?」とお尋ねしたところ、「わからない」とのこと。それは気の毒なことではありますが、多少酸味のあるものでも服用しづらくないだろうと思い、お勧めしました。ご家族がおばあ様のことを思って注いであげるメルソ246、愛情たっぷりのその他のお料理(スープ)、味はわからなくても思いは伝わることでしょう。
※  胃ろう: 口から食物を食べるのが難しい方に対し、
      人工的に皮膚・胃に小さな穴を作ってチューブを設置し水分・栄養を流入させるための処置 

●   今年の2月、佐藤初女さんの講演会に行ってきました。その時初女さんは92歳、映画の中の辰巳芳子んは88歳。お二人の共通点は、素材を大切に丁寧にお料理を作られること、そして人に対して温かい気持ちで接していらっしゃること。初女さんはどうされているかな?  と脳裏をかすめました。

めったに映画のパンフレットを買わない私ですが、「パンフレット1冊お願いします。」と、カウンターの人に声をかけていました。 「800円です。」 アレ? 映画のパンフレットって500円じゃなかったの?   と疑問に思いましたが、あとにもひけず、細かなことも言いづらく、とりあえず支払いを終えました。
中をペラペラ見ていましたら、映画に出てきたメニューのレシピが紹介されているのでありました。そういうことだったのね。映画を見ながら、これどの本に書いてあるんだろう?  作ってみたい!  と料理が出てくる度に思っていた私にとっては(いや観衆にとっては)、嬉しいプレゼントです。
映画のシーンを思い出しながら、作ってみます!



 














最近、いろんな方が料理本を出されています。
レシピの紹介にとどまっていたり、何を食べると健康によいかということに重点を置いていたり、アイデア料理が多い中、辰巳先生の場合は趣が全く異なります。レシピや技術は紹介して下さっていますが、人にとって「食」とは何か、「料理」をつくるとはどういうことかということもしっかり伝えていらっしゃいます。
映画では更に人間と宇宙の繋がり、愛とか生きるということにまでメッセージが膨らんでいます。

素敵なレストランでいただくおいしいお料理より、愛情こもった家庭料理が一番だと再認識した一日でした。

映画紹介
http://tennoshizuku.com/
こちらの上映情報は、少し古くなっているようです。

私は、ヒューマントラストシネマ有楽町で観ました。12月29日以降の上映日程はお問い合わせされるとよいかと思います。
http://www.ttcg.jp/human_yurakucho/

投稿者:高井貴容  更新日:2012年12月25日

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